エッセイ

月報「あしょろ」から、エッセイを転載しています。

2018年10月号
「笛吹けど踊らず」
マタイによる福音書11章1〜19節

日本メノナイト陸別キリスト教会
平井実

イエスが伝道を始めた時、多くの人々は彼のまわりに群がった。それは神の国が近づいたと語ったからである。ところが、民衆が期待したようにローマ軍を追い払うわけではなく、彼らは少し失望していた。一方パリサイ人もイエスのことを批判しはじめた。そこへ十二弟子の伝道を実施したのであるが、人々の反応は冷たかった。これをイエスは嘆いたのである。
 バプテスマのヨハネが伝道した時、よい反応を示した多くの人々がいた。しかし別の人は、ヨハネを悪霊つきだと罵った。またイエスが人々と飲食し、交わりつつ伝道すると罪人の仲間だと言って嘲笑した。
 病気が治れば人々は喜ぶ。何かを助けて貰えば有り難がる。しかし神の国のこと、霊的なことを話すと人々の反応は冷たい。主は笛を吹いたのに、あなたたちは踊ってくれなかった(17節)と嘆かれたのである。それで天国は激しく襲われている。そして激しく襲う者たちがそれを奪い取っている。(12節)と言われた。
 天国は今、この世から始まるのであるが、熱心に求めないと与えられないものである。商人が高価な真珠をえるために、あらゆる犠牲を払って買うように、天国は真剣に求めるべきものだと教えられている。
 天国に入るためにしなければならない努力である。

祈り
 主イエスよ、あなたは、ご自身が喜びに溢れつつ、先駆者ヨハネ、獄中のヨハネに報告させておられます。「行って見聞きすることを伝えなさい」と、言われます。人間の歴史の中で、このような報告の言葉が語られたことはありません。
 神の言が成就したのです。預言者たちが、いのちを賭けて語り続けた神の言が現実となったのです。先駆者ヨハネが死を賭して告げた解放が起こったのです。主の言葉が喜びのシンホニーのように聞こえます。それだけに、主の御警告がこころにひびきます。
 この福音に躓く人がないようにと警告されます。信じるように招かれます。主よ、今、あなたの教会は報告します。ここでも、あなたの御業は行われ、貧しい人に福音が告げられていると。私たちに知恵と力と勇気を強めて下さい。
 主の御名によって祈ります。アーメン

礼拝説教より
(引用聖句は聖書©日本聖書協会より)




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